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日本では、子どもの基本的な予防接種の多くを無料で受けられます。ただし、無料になるのは決められた年齢の範囲内で接種した場合に限られます。一方、おたふくかぜや季節性インフルエンザなどは自己負担となり、自治体によっては費用の一部を助成しています。
この記事では、無料で受けられる予防接種と自己負担の予防接種の一覧、2026年からの変更点、そして在日ベトナム人の保護者の方がお子さまの権利を逃さないための注意点をまとめました。情報は自治体の公式サイトや日本の医療機関・学会の情報をもとにしています。
子どもの予防接種は2種類に分かれます。定期接種は予防接種法に基づく予防接種で、市区町村が実施し、ワクチンの種類や対象年齢は法令で定められています。対象者には接種を受ける努力義務があり、費用は公費で負担されます(西宮市)。
任意接種は定期接種以外の予防接種で、費用は全額自己負担です(西宮市)。「任意」だからといって不要というわけではありません。病気を防ぐためのワクチンであることに変わりはなく、まだ定期接種に含まれていないだけです。
お子さまが生後1か月ごろになると、住んでいる自治体から定期接種の予診票が自宅に届くのが一般的です。予診票と母子手帳を持って医療機関に行けば、無料で接種を受けられます。
現在、子どもの定期接種は10種類あり、対象年齢内であればすべて無料です。下の表は接種開始時期の早い順に並べています。
ワクチン |
|---|
対象
回数 |
|---|
ロタウイルス(経口) | 出生6週0日後から24週0日後(2回タイプ)または32週0日後(3回タイプ)まで | 2回または3回 |
B型肝炎 | 1歳未満(標準は生後2か月以上9か月未満) | 3回 |
小児用肺炎球菌 | 生後2か月以上5歳未満 | 最大4回 |
五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ) | 生後2か月以上7歳半未満 | 4回 |
BCG(結核) | 1歳未満(標準は生後5か月以上8か月未満) | 1回 |
麻しん風しん混合(MR) | 1期:1歳、2期:小学校就学前の1年間 | 2回 |
水痘(水ぼうそう) | 1歳以上3歳未満 | 2回 |
日本脳炎 | 1期:標準は3歳から、2期:9歳以上13歳未満 | 4回 |
二種混合(ジフテリア・破傷風) | 11歳以上13歳未満 | 1回 |
HPV(子宮頸がん予防) | 小学6年生から高校1年生相当の女子 | 2回または3回 |
出典:西宮市「子どもの定期予防接種」(2026年4月8日更新)。スケジュールの細部は自治体によって多少異なる場合があります。
小児用肺炎球菌は、2回目の接種が1歳以上になった場合は3回目を行わないため、実際の回数が4回より少なくなることがあります。HPVは、15歳未満で1回目を接種した場合、原則2回で完了します。
妊婦向けRSウイルスワクチンが無料に。 2026年4月から、厚生労働省は「母子免疫ワクチン」によるRSウイルスの定期接種を開始しました(時事ドットコム)。妊娠28週0日から36週6日までの妊婦が1回接種し、使用するワクチンはアブリスボです(日本小児科学会)。
母体でつくられた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移り、RSウイルスで重症化しやすい生後早期の数か月間、赤ちゃんを守ります(日本小児科学会)。これまでは任意接種で原則自己負担でしたが、定期接種化により公費で補助されるようになりました(日本経済新聞)。予診票については、かかりつけの産婦人科医または保健センターに確認しましょう。
HPVワクチンは9価のみに。 2026年4月1日から、HPVの定期接種で使用するワクチンは9価ワクチン(シルガード9)のみとなり、2価・4価ワクチンは2026年3月31日で使用終了しました(板橋区)。1997年4月2日から2009年4月1日生まれの女性を対象としたキャッチアップ接種も、2026年3月31日で終了しています(板橋区)。
小さな子どもの任意接種で代表的なのは、おたふくかぜと季節性インフルエンザです。1回あたりの費用は医療機関ごとに異なるため、予約前に電話で確認しておくと安心です。
おたふくかぜ。 軽い病気と思われがちですが、無菌性髄膜炎・脳炎・難聴などの合併症を起こすことがあります(板橋区)。日本小児科学会は、1歳で1回目、小学校就学前の1年間に2回目の、計2回の接種を推奨しています(平取町)。
今後については、厚生労働省が2027年度からの定期接種化に向けて検討を進めており、接種年齢はMRワクチンと同様とする方向です(日経メディカル)。ただし、まだ検討段階であり、正式決定ではありません。
季節性インフルエンザ。 注射のワクチンは、生後6か月以上13歳未満は2回、13歳以上は1回接種します。2歳以上は鼻にスプレーする経鼻ワクチン(フルミスト)も選べ、こちらは1回です(港区)。
多くの自治体が費用の一部を助成しています。 助成額は自治体によって異なります。例:
医療機関の接種費用と助成額の差額は自己負担です。お住まいの自治体で助成があるかどうかは、市区町村のホームページを確認するか、保健センターに直接問い合わせてください。
決められた年齢で接種する。 定期接種が無料になるのは対象年齢の期間内だけで、対象年齢外の接種は有料になります(静岡市)。体調不良で延期した場合は、対象年齢内のうちに、元気になったら早めに接種しましょう。
引っ越したら手続きが必要。 予診票は住民登録のある自治体が発行します。接種日より前に他の市町村へ住民票を移した場合、以前の予診票では無料で接種できません(総社市)。転入先の自治体に連絡して、新しい予診票を受け取りましょう。
住んでいる自治体以外で接種する場合は事前手続きを。 里帰りなどで住所地以外で接種する場合、事前の手続きが必要な自治体が多くあります(西宮市)。出発前にお住まいの自治体に確認しておきましょう。
母子手帳を大切に保管する。 すべての予防接種の記録は母子手帳に記入されます。接種の際は、母子手帳と予診票を必ず持参し、医師がこれまでの接種歴を確認できるようにしましょう。
予診票にはお子さまの体調に関する質問が多く、接種後の副反応についての説明も日本語で行われるのが一般的です。日本語に自信がない場合は、HICOアプリで近くの小児科を探したり、診察中にAI通訳を使ったり、通訳者の同行を手配したりできます。
対面通訳者の料金はアプリ内で公開しています。HICOをダウンロードして、お子さまの予防接種をもっと安心して受けましょう。
この記事は参考情報です。お子さまの具体的な接種スケジュールについては、医師およびお住まいの自治体にご確認ください。